今年は全国的に猛暑が続き、「紅葉ちゃんと色づくの?」と心配している人も多いのではないでしょうか。
確かに、2025年の夏は観測史上でもトップクラスの暑さ。気温の高さが秋の自然にどう影響するのか、気になりますよね。
この記事では、「今年は猛暑 紅葉の色づきは」というテーマで、紅葉の見頃や色づき方の傾向を専門家の予想をもとに詳しく解説します。
さらに、猛暑でも美しい紅葉が楽しめる全国のスポットや、紅葉をより美しく見るためのコツも紹介。
この記事を読めば、「今年の紅葉、どこでいつ見ればいいのか」がすっきり分かります。
自然が描く“秋の奇跡”を見逃さないように、ぜひ最後までチェックしてくださいね。
今年は猛暑 紅葉の色づきはどうなる?専門家が語る最新予想
今年は猛暑 紅葉の色づきはどうなるのか、専門家の最新予想をもとに詳しく解説します。
それでは、順番に見ていきましょう。
①2025年の紅葉は全国的に遅めの見頃に
2025年の秋は、全国的に気温が高く推移している影響で、紅葉の見頃は「平年並みかやや遅め」となる予想が発表されています。
ウェザーニューズによると、夏の猛暑によって葉が紅葉の準備に入る時期が遅れたため、特に関東以南では11月中旬〜下旬にかけてがピークになるとのことです。
一方で、北海道や東北など標高の高いエリアでは、10月中旬から徐々に色づきが進んでおり、すでに見頃を迎えている地域もあります。
つまり、今年の紅葉シーズンは「ゆっくり、じっくり」進むのが特徴。早く見たい人には待ち遠しいですが、長く楽しめる年でもあるんですよね。
旅行の計画を立てる際は、例年よりも1週間ほど後ろ倒しで考えるのがおすすめです。
②猛暑の影響で色づきが悪くなる可能性
猛暑の影響で「紅葉の色づきが悪くなるのでは?」と心配する声も多いですよね。
実際、気温が高い状態が続くと、葉の中で色づきに必要なアントシアニンという色素がうまく生成されにくくなるといわれています。
特に夜間の気温が下がらないと、葉が「まだ夏だ」と勘違いして、紅葉が進まないまま枯れてしまうケースもあります。
ただし、今年の秋は朝晩にしっかりと冷え込む日も増えており、放射冷却の影響で色づきが進む地域も多いようです。
つまり、猛暑だからといって一概に「紅葉が見られない」とは限りません。むしろ、寒暖差の激しい地域ではより鮮やかに色づく傾向があります。
③放射冷却がカギ!美しい紅葉を左右する条件
紅葉の色づきを美しく仕上げる最大のポイントが「放射冷却」です。
放射冷却とは、夜に地表の熱が宇宙空間へ逃げて気温が下がる現象のこと。これによって葉の中の糖分が増え、赤や黄色の色素がより鮮やかに発色します。
晴れた日の夜や、風が少ない日には放射冷却が強まりやすく、朝霧が出る地域ほど美しい紅葉が見られる傾向があります。
専門家によると、2025年の秋は高温傾向ながらも放射冷却の条件が揃う日が多くなる見込みとのこと。つまり「遅れても色は鮮やか」という年なんです。
紅葉狩りを計画するなら、天気予報で「晴れのち冷え込み」の日を狙うのがベストですよ。
④鮮やかに色づく地域の特徴
今年、特に美しい紅葉が期待できるのは「標高が高く、昼夜の寒暖差が大きい地域」です。
具体的には、長野県の白駒の池や上高地、富山の黒部峡谷、栃木の日光いろは坂などが挙げられます。
これらの地域は昼間は温かく、夜は一気に冷え込むため、葉の中の糖分が多く蓄積され、真っ赤に染まるんですよ。
また、都市部でも朝晩が冷え込む地域(東京・高尾山、京都・嵐山など)は、例年通りの美しい紅葉が見られる可能性が高いです。
紅葉スポット選びのポイントは、「標高」「気温差」「晴天率」の3つ。これを覚えておくと、毎年の紅葉旅行がもっと楽しくなりますよ。
⑤紅葉が遅れる地域の傾向とは
一方で、紅葉の進みが遅れる地域もあります。
特に、九州南部や関西の平地では、秋になっても気温が高い日が多く、紅葉が11月下旬〜12月初旬にずれ込む可能性があります。
また、湿度が高く雨の日が続くと、葉が痛んでしまうことも。こうした地域では、赤や黄色よりも茶色が強い「くすんだ紅葉」になりがちです。
ただし、遅い分だけ長く楽しめるというメリットもあります。観光地が混雑するピークを避けて、ゆっくり紅葉を楽しむチャンスです。
つまり、今年は「早めの北」「遅めの南」と覚えておくと、ちょうど良いタイミングで絶景を見られますよ。
紅葉の色づきに影響を与える3つの気象条件
紅葉の色づきに影響を与える3つの気象条件について、詳しく解説します。
それでは、それぞれの条件を詳しく見ていきましょう。
①気温の低下と日較差
紅葉が始まる最大の要因は、やはり「気温の低下」です。
特に重要なのは、昼と夜の気温差(日較差)。昼間は暖かく、夜にグッと冷え込むことで、葉の中にある糖分が増え、アントシアニンという赤い色素が作られます。
この「寒暖差」が大きいほど、紅葉はより鮮やかに色づくんです。逆に、夜も気温が高いままだと、色づきが進まず、黄色や茶色のまま落葉してしまうこともあります。
具体的には、日中20℃前後・夜10℃以下になると紅葉が一気に進みます。長野・日光・京都のように朝晩が冷え込む場所は、まさに紅葉に理想的な気候条件なんですよ。
今年は猛暑の影響で夜の気温が下がりにくい傾向ですが、10月後半から11月にかけて放射冷却が強まる見込みなので、これから一気に進む地域も増えると予想されています。
②日照時間と晴天率
紅葉に影響するもうひとつの要素が「日照時間」と「晴天率」です。
晴れの日が多いと光合成が活発になり、葉の中に多くの糖分が作られます。この糖分が夜の冷え込みでアントシアニンに変化することで、赤やオレンジの色が生まれます。
つまり、昼間の太陽と夜の冷気、両方が揃って初めて「鮮やかな紅葉」になるわけです。
2025年は秋晴れの日が多く、天気が周期的に変化する予想です。晴れた日のあとに冷え込む日が続くと、一気に色づくチャンス!
旅行を計画するときは、天気アプリで「晴れ→冷え込み」のタイミングを狙ってみてください。まさにその数日間が“紅葉のベストタイミング”になりますよ。
③湿度と降雨量のバランス
意外と見落とされがちなのが、「湿度」と「降雨量」です。
紅葉がきれいに進むには、ある程度の湿度が必要ですが、多すぎると葉が傷みやすくなります。乾燥しすぎても葉がパリパリになってしまうので、適度な湿り気が理想です。
また、長雨や台風の影響で葉が落ちてしまうと、せっかくの紅葉が見られなくなることも。雨が多い地域では、紅葉の進みが遅くなったり、色がくすんだりしやすいんです。
今年は秋雨前線が弱く、雨が少なめの傾向にあります。そのため、葉が健全に育ち、色づきやすいコンディションが整っています。
特に晴れと雨がバランスよく交互にやってくる地域では、葉の水分が保たれつつ、夜の冷え込みで色づきが進む理想的な気候になるんです。
紅葉シーズン前に長雨が少ない年ほど、見頃の時期に“色の濃い紅葉”が楽しめる傾向があります。今年はまさにその好条件が揃っていますね。
猛暑の年に見頃が遅れる理由5つ
猛暑の年に紅葉の見頃が遅れる理由について、5つの要因から解説します。
それぞれの理由を詳しく見ていきましょう。
①夏の高温が紅葉の準備を遅らせる
紅葉は、木が「冬の準備」を始めることで起こります。
ところが、夏の高温が長く続くと、木が「まだ成長期だ」と勘違いし、休眠のスイッチが入りません。その結果、葉が緑のまま長く残り、紅葉のスタートが遅れてしまうのです。
特に2025年の夏は観測史上でも屈指の猛暑で、9月まで真夏日が続いた地域も多くありました。これが、紅葉全体のスケジュールを押し下げる要因になっています。
つまり、紅葉が遅れるのは「自然が季節を認識できないほど暑かった」ことのサインなんです。これは地球温暖化による影響の一端でもありますね。
専門家の中には、「この傾向が続けば、紅葉シーズンが1〜2週間後ろ倒しになる時代が来る」と警鐘を鳴らす声もあります。
②葉の中の糖分生成が進まない
紅葉の色を作り出すのは、葉の中に溜まる糖分です。
この糖分がアントシアニンなどの色素に変化することで、赤やオレンジの紅葉が生まれます。しかし、猛暑の年はこの糖分の生成がうまく進みません。
なぜなら、気温が高すぎると光合成のバランスが崩れ、エネルギーの多くが木の維持に使われてしまうからです。その結果、紅葉のための糖が十分に作られず、葉が茶色っぽくなることもあります。
2025年は全国的に9月の平均気温が平年より2℃前後高かったため、この影響が一部の地域で出ているようです。
ただし、朝晩の冷え込みが戻ってきた10月以降は糖分生成が進むため、今後の紅葉は「遅れても鮮やか」という可能性も十分あります。
③夜間の気温が下がらない
紅葉を進めるためには、「昼は暖かく夜は冷える」ことが重要です。
ところが、猛暑の年は夜間の気温が下がらないことが多く、木々が休む時間を確保できません。気温が20℃以上の夜が続くと、紅葉のスイッチが入らないのです。
夜の気温が下がらないと、アントシアニンの生成も鈍くなり、色づきがぼやけてしまいます。特に都市部ではヒートアイランド現象の影響もあり、紅葉が遅れやすくなっています。
たとえば、京都の紅葉は以前よりも1週間ほど遅れる傾向が見られ、関東では12月に見頃を迎える場所も増えています。
「夜が冷える日」が続くと一気に進むので、朝の最低気温が10℃を切ったタイミングが紅葉観察の狙い目ですよ。
④樹種による影響の違い
紅葉の進み方は、木の種類によっても大きく変わります。
カエデやモミジなどの広葉樹は気温に敏感で、寒暖差がないと色づきが鈍くなります。一方、イチョウは比較的安定して黄色くなるため、猛暑の年でも時期が大きくズレにくいです。
また、ブナやミズナラなどの山地の木々は、日照と湿度の影響を受けやすく、気候の違いが紅葉のムラとして現れます。
紅葉狩りに行くなら、「赤を見たいなら標高が高いカエデの多い場所」「黄色を見たいならイチョウ並木」が狙い目です。
木の個性を知っておくと、猛暑の年でもより美しい紅葉を探しやすくなりますよ。
⑤地域ごとの気象差が拡大する
最後の理由は、地域ごとの気象差が大きくなっていることです。
猛暑の影響は一律ではなく、北日本では平年並み、南日本ではかなり高温という「地域差」が生まれています。これが紅葉の進行を複雑にしているんです。
北海道のように早く冷え込む地域では平年並みに進みますが、関西・九州では暖かさが残り、1〜2週間遅れでピークを迎える傾向があります。
つまり、今年の紅葉は「全国一斉」ではなく「リレー式」に進むようなイメージ。北から南へ、徐々に色づきが移っていく形になります。
このため、旅行好きの人にとっては長く紅葉を楽しめるチャンスでもあります。「見逃した!」と思っても、少し南へ移動すれば、また違う地域で見頃を楽しめますよ。
2025年全国の紅葉見頃予想まとめ
2025年の全国の紅葉見頃予想を地域別にまとめて解説します。
それぞれの地域の紅葉傾向を詳しく見ていきましょう。
①北海道・東北の紅葉は平年並み~やや遅め
北海道・東北エリアでは、10月中旬を中心に紅葉の見頃を迎えています。
2025年は、夏の猛暑の影響を受けつつも、10月上旬以降に寒気が流れ込み、平年並み〜やや遅めのペースで進行しています。
特に人気のスポットとしては、大雪山系の旭岳、蔵王温泉スキー場、奥入瀬渓流などが挙げられます。これらのエリアは標高が高く、放射冷却によって鮮やかな赤と黄色のグラデーションが見られます。
北海道ではすでに見頃を終えた地域もありますが、標高の低い山では10月下旬まで楽しめます。東北地方では、山形・秋田・福島などの中腹エリアが10月末から11月初旬にかけてピークとなる見込みです。
今年の傾向としては、「遅れても鮮やか」。冷え込みが強い日を選べば、美しい紅葉が見られるチャンスは十分あります。
②関東・甲信は11月上旬がピーク
関東・甲信エリアの紅葉は、2025年も平年よりやや遅めの見頃となりそうです。
例年、10月下旬から色づき始める日光や奥多摩では、11月上旬〜中旬がピークの予想。長野県の千畳敷カールや上高地も同時期に見頃を迎える見込みです。
猛暑の影響で夜間の冷え込みが遅れていますが、11月に入ると朝晩の冷え込みが一気に強まるため、そこから一気に色づきが進むでしょう。
特におすすめは「日光いろは坂」や「軽井沢雲場池」。昼間の青空と紅葉のコントラストが見事で、写真映えも抜群です。
関東エリアの紅葉は例年より1週間ほど後ろ倒しで進んでいるため、連休明けの週末がベストタイミングです。
③北陸・近畿は11月中旬に見頃予想
北陸・近畿では、11月中旬を中心に紅葉のピークを迎えます。
富山・石川・福井では、室堂平や弥陀ヶ原など標高の高いエリアで10月下旬から見頃が始まり、11月前半にかけて美しい風景が広がります。
一方、京都・奈良・滋賀といった近畿地方では、例年よりもやや遅れて11月中旬〜下旬にピークを迎える予想です。
特に京都の嵐山や東福寺は、紅葉が遅れる年ほど「長く」楽しめる傾向があり、今年も12月初旬まで見頃が続く可能性があります。
「遅く始まって、ゆっくり終わる」——そんな2025年の関西の紅葉は、落ち着いた雰囲気で観光にも最適です。
④中国・四国・九州は11月下旬まで楽しめる
西日本では、紅葉が本格的に始まるのは11月中旬以降。
中国・四国地方では比婆山(広島)や剣山(徳島)など、山間部ではすでに色づきが進んでいますが、平地ではこれからが本番です。
九州地方では、英彦山や耶馬渓などが11月下旬にピークを迎える見込みです。気温が高い分、紅葉の進みはゆっくりですが、長期間楽しめるのが特徴です。
「まだ紅葉を見ていない!」という人でも、12月上旬ごろまで見られるスポットが多いので、旅行の計画に余裕をもって動けます。
また、今年は秋晴れの日が多く、色づきの条件は悪くないため、九州でも鮮やかな紅葉が期待できます。
⑤都市部の紅葉は12月初旬が狙い目
都市部では、ヒートアイランド現象の影響で紅葉がさらに遅れます。
東京・大阪・名古屋といった都市部では、12月初旬にようやくピークを迎える場所も少なくありません。
特に東京の高尾山や昭和記念公園、大阪の万博記念公園などは、12月上旬でも十分に見応えがあります。
「秋の終わりに見る紅葉」もまた格別。人が少なく、空気も澄んでいるので、静かに楽しめるのが魅力です。
都会の紅葉は「遅い=終わり」ではなく、「遅い=長く楽しめる」と捉えるのがポイント。今年はぜひ、冬の入り口に残る“名残り紅葉”を探してみてくださいね。
猛暑でも楽しめる!美しい紅葉を見られるスポット7選
猛暑の年でも美しく色づく紅葉を見られる全国のおすすめスポットを7つ紹介します。
では、それぞれのスポットの特徴を詳しく紹介していきますね。
①長野・白駒の池(標高2000mの絶景)
白駒の池は、長野県の八ヶ岳山麓に位置する標高2100mの高地にある神秘的な湖です。
ここは標高が高いため、猛暑の年でも気温が比較的安定しており、毎年美しい紅葉を見せてくれます。
9月下旬〜10月上旬が見頃で、苔むした森と湖面に映る紅葉のコントラストが幻想的なんです。
朝霧が立ち込める時間帯には、放射冷却による冷え込みで紅葉が一段と鮮やかに見えますよ。
「日本一標高の高い紅葉スポット」としても知られ、写真好きな人には特に人気の場所です。
②京都・嵐山(遅めの紅葉が魅力)
京都の紅葉といえば、やはり嵐山。渡月橋越しに見る紅葉の山々は、日本の秋の象徴とも言えます。
嵐山は例年より1週間ほど遅れて紅葉が進む傾向にありますが、その分見頃が長く続くのが特徴。
11月中旬〜12月初旬にかけてがピークで、ライトアップ期間も多くの観光客で賑わいます。
朝の静けさの中で見る紅葉もおすすめ。渡月橋から望む早朝の山々は、息をのむほど美しいですよ。
猛暑の年でも、夜間の冷え込みがある京都盆地では色づきがしっかり進むので安心です。
③栃木・日光いろは坂(朝晩の冷え込みで鮮やか)
日光いろは坂は、関東屈指の紅葉名所です。
標高差が大きく、登るごとに色づきが変わる「グラデーション紅葉」が見どころ。
2025年は例年より数日遅れで見頃を迎えていますが、朝晩の冷え込みがしっかりあるため、色づきは非常に良好です。
特に早朝は放射冷却の影響で空気が澄み、紅葉が光を反射してキラキラ輝く姿が楽しめます。
紅葉ドライブを楽しむなら平日の午前中がベストタイミング。渋滞を避けつつ、絶景を堪能できますよ。
④富山・黒部峡谷(放射冷却でグラデーション豊か)
黒部峡谷は、富山県にある日本有数の紅葉絶景地。
トロッコ電車に乗って峡谷を走ると、左右に広がる紅葉がまるで絵巻物のように流れていきます。
標高が高く朝晩の寒暖差が大きいため、放射冷却が強く働き、赤・黄・オレンジのグラデーションが見事。
例年10月下旬〜11月上旬が見頃ですが、2025年はやや遅れて11月中旬まで楽しめる予想です。
猛暑の年でも美しい紅葉が見たい人には、黒部峡谷が一番おすすめですよ。
⑤広島・三段峡(紅葉トンネルが人気)
広島県北部の山あいにある三段峡は、「日本五大峡谷」に数えられる景勝地です。
ここでは全長16kmの渓谷沿いに、赤・黄・緑が混ざり合った紅葉トンネルが広がります。
特に晴れた日の午後、日差しが差し込む時間帯には、紅葉が黄金色に輝きます。
2025年はやや遅れ気味ですが、11月下旬まで十分に楽しめる見込みです。
静かに紅葉を楽しみたい人にはぴったりの場所。遊歩道の散策中に聞こえる川のせせらぎも癒されますよ。
⑥福岡・英彦山(九州でも色鮮やか)
福岡県の英彦山は、九州でも数少ない「しっかり冷え込む山地紅葉スポット」です。
標高が高く、11月中旬から下旬にかけてがピーク。赤や黄色のモミジが山全体を覆います。
九州の中では珍しく、朝晩の気温差が大きいため、色づきが本州にも負けないほど鮮やかなんです。
英彦山神宮の参道を歩くと、両脇に広がる紅葉のトンネルがまるで異世界のような美しさ。
「九州の紅葉は地味」と思っている人は、英彦山を訪れるとその印象がガラッと変わりますよ。
⑦東京・高尾山(12月も見頃が続く)
東京都心から電車で1時間の高尾山は、アクセスの良さと自然の豊かさを兼ね備えた紅葉スポットです。
標高が低いため紅葉の時期は遅く、12月上旬でもまだ美しい紅葉が見られます。
特にケーブルカー沿いの紅葉回廊は圧巻。山頂からは都心のビル群と紅葉が同時に見えるという贅沢な景色が楽しめます。
平地でも朝晩の気温差が出てくる11月下旬から12月初旬にかけてがベストタイミング。
「都内でも本格的な紅葉を見たい」という人には、高尾山が断然おすすめです。
紅葉をより美しく見るための3つのコツ
紅葉をより美しく楽しむための3つのコツを紹介します。
せっかくの紅葉シーズン、ちょっとした工夫でさらに感動的に楽しめますよ。
①見頃前後を狙って行く
紅葉を見に行くタイミングは「見頃の少し前」か「少し後」が実はおすすめです。
多くの人はピークど真ん中を狙いますが、混雑も激しく、葉が少し傷み始めていることもあります。
見頃直前なら、まだ緑が混じった“グラデーション紅葉”が見られ、色の移り変わりを感じられます。
逆に見頃を少し過ぎた時期には、落葉が進み始め、地面が赤や黄の絨毯のようになって幻想的なんです。
特に写真を撮るなら、少しずらすことで人混みを避け、よりドラマチックな風景を独り占めできますよ。
②朝晩や曇りの日を選ぶ
紅葉を“美しく”見るには、時間帯と天気も大事です。
晴れた日の昼間は紅葉が鮮やかに輝きますが、実は朝や曇りの日の方が色が落ち着いて見え、写真映えします。
朝は放射冷却で空気が澄み、紅葉がよりクリアに見える時間帯。霧がかかると幻想的な雰囲気に包まれます。
また、曇りの日は光が柔らかく、葉の色にムラが出にくいんです。まるで自然のフィルターがかかったような美しさ。
天気アプリで「晴れのち曇り」「曇りのち晴れ」を見つけたら、それが紅葉観賞のベストチャンスですよ。
③落葉とのコントラストを楽しむ
紅葉の楽しみ方は「木の上」だけではありません。
実は、散り始めた紅葉が地面を覆う「落葉の景色」も見逃せないんです。
赤や黄色の葉が地面に広がる光景は、まるで絵画のよう。特に神社仏閣や庭園では、苔の緑や石畳とのコントラストが絶妙です。
例えば、京都の東福寺や奈良の長谷寺では、境内を覆う落葉が有名。静かな風の音とともに眺める紅葉は、心が洗われるような感覚になります。
木の紅葉と地面の落葉、どちらも味わうことで、秋の深まりをより感じられますよ。
まとめ|今年は猛暑 紅葉の色づきはどうなる?
| 紅葉の色づきポイント5つ |
|---|
| 全国的にやや遅めの見頃傾向 |
| 猛暑の影響で色づきが鈍る可能性 |
| 放射冷却で鮮やかさを取り戻す |
| 寒暖差のある地域ほど鮮やか |
| 南ほど遅め・長く楽しめる傾向 |
2025年の紅葉は、夏の猛暑の影響を受けて全国的に“やや遅め”の進行となっています。
ただし、秋に入ってからの放射冷却がしっかり効く地域では、むしろ例年以上に鮮やかな紅葉が期待できる年でもあります。
つまり、「遅れても美しい秋」。それが今年の紅葉の特徴です。
北海道や長野のような高地ではすでに見頃を迎え、関東〜関西は11月中旬〜下旬、九州は11月下旬〜12月初旬がピークになるでしょう。
紅葉の色づきは気温・日照・湿度のバランスで決まります。今年は天候が安定しているため、猛暑の影響を心配しすぎる必要はありません。
むしろ、タイミングを見極めて訪れれば、幻想的な秋の風景があなたを待っています。
紅葉狩りの計画を立てるときは、地域ごとの気温差をチェックしながら、ぜひ“遅れて美しい紅葉”を探してみてくださいね。
紅葉見頃の最新データは、【紅葉名所2025|ウォーカープラス】(株式会社ウェザーニューズ)でも随時更新されています。旅行前にチェックしておくと安心です。

